理系分野の男女格差の認識

米化学大手3Mの調査によれば、日本の女性の理系分野での活躍について、性別による格差の実情と人々の意識の間に差があることが分かりました。17カ国で実施した科学に対する意識調査によれば、日本でSTEM(科学・技術・工学・数学)分野における労働力にジェンダー格差があると回答した人は36%でした。グローバル平均は53%で、日本での格差の認識の低さが明らかになっています。
OECDが2021年に発表した調査によれば、STEM分野の高等教育機関への入学者のうち女性が占める割合は、自然科学と工学の2分野で、日本は比較可能な36カ国中最下位です。理系分野における女性が少ないにもかかわらず、男女格差があるとの認識が少ない理由としては、一般社会にとってSTEM分野が身近ではなく、いわば中が見えないゆえに、ギャップの存在自体を認識できていないと思われます。

(2022年6月27日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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