国立がん研究センターなどの国の6つの専門機関は、がん、心筋梗塞、脳卒中の三大疾病と認知症などになりにくい生活習慣を探る研究プロジェクトを始めました。約40万人を追跡調査し、病気になった人がどんな食生活や運動習慣だったかなどを調べます。自立した生活ができる健康寿命を延ばすための生活指針を2020年度にもまとめる予定です。こうした予防医療の確立は、医療費抑制に役立つほか、健康増進サービスの拡大にもつながります。
新たな研究では様々な病気のリスクを考え、どんな生活を送ると日本人で発症が少なくなるのかを総合的に探ります。2013年の日本人の健康寿命は、男性71.19歳、女性74.21歳で、平均寿命とは男性で約9年、女性で約12年の開きがあります。この差を縮めることが医療や介護の費用削減につまがります。
(2017年7月14日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)