産後パパ育休の意義

男性従業員向けの産後パパ育休が昨年の10月より始まり、育児休業を取得する男性が増えつつあります。日本財団とアプリ開発のコネヒトの共同調査によれば、育休中の父親の3人に1人は家事・育児にかける時間が、1日あたり2時間以下でした。夫の育休内容に不満を感じた妻は、育児に関する孤立感や孤独感が高い傾向にあります。男性が育休をとっても家事・育児の分担が進まないとるだけ育休も指摘されています。
育休中どう過ごすかが、育休後の夫婦関係にも影響を及ぼしかねません。男性育休は予習が肝心です。周囲に積極的に育児をしている男性が少ないため、夫は何をすればいいか分からず、妻に意思決定を委ねがちになります。出産前に、夫婦で産後の女性の体の変化や子どもの発達などを学ぶことで、新しい生活がイメージできるようになります。育児や日々の家事をリスト化し、大まかに分担を決めておくことも大切です。
男性育休により、夫にすぐ相談できるので、子どものことを1人で抱えこまなくていい状況ができます。初の子育てに不安を感じていたのは、夫も妻も一緒です。育児は育休終わってからが本番です。育児は長期間に及びます。男性も大抵の育児はできます。男性も最初から張り切り過ぎないことが大切です。最初は怖いと思っていてもやっているうちに慣れてくるし、子どもへの愛着も増してきます。

 

(2022年1月16日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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