産科医療補償制度とは、分娩に関連して発症した重度脳性麻痺児とその家族の経済的負担を速やかに補償するとともに、脳性麻痺発症の原因分析を行い、同じような事例の再発防止に資する情報を提供することなどにより、紛争の防止・早期解決およい産科医療の質の向上を図ることを目的としている。
制度開始後、2009年7月より補償申請の受付を開始し、2012年12月末までに425件の補償認定を行い、順次補償金の支払いも行われている。原因分析については、運営組織が補償対象と認定した全事例を対象として順次行っており、2012年12月末までに195件の原因分析報告書を児の家族および分娩機関に送付し、このうち188件を公表している。
目的1 分娩に関連して発症した重度脳性麻痺児とその家族の経済的負担を速やかに補償する。
目的2 脳性麻痺発症の原因分析を行い、同じような事例の再発防止に資する情報を提供する。
目的3 これらにより、紛争の防止・早期解決および産科医療の質の向上を図る。
Ⅱにつづく
(吉村 やすのり)