産科医療補償制度の現状―Ⅲ

脳性麻痺発症の減少
産科医療補償制度は、本邦の殆どの分娩(99.9%)をカバーしているので、補償対象事例数は基準を満たす脳性麻痺の発生数とほぼ同数であると考えられます。5歳の申請期限を過ぎた最初の3年間、平成21年、22年、23年で受理された脳性麻痺の事例数(妊娠33週以降分娩の事例)は、それぞれ419例、382例、355例です。本制度開始後1年、2年で9%、7%の減少を認めています。まだ3年間の比較しかできないため断定はできませんが、脳性麻痺の発生が減少していると考えられます。

(2018年5月1日 日本産婦人科医会報)
(吉村 やすのり)

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