男性の育休を取りやすくする改正育児・介護休業法が4月に施行されました。男性の育休取得率の向上とともに、家事や育児の分担も期待されています。子育て情報サイトを運営するコネヒトの調査によれば、育休中の夫の家事・育児時間が1日8時間を超えるが31.0%でしたが、4時間以下は20.4%、2時間以下は22.7%でした。
しかし、男性の育児休業(育休)の取得が進まない中で、取っても家事や育児をせずに休んでいるだけの、取るだけ育休になっているという妻の不満の声が聞かれます。夫婦で子どもが生まれる前に育児を学び、子育て方針や分担などを話し合うことが大切です。初めての育児は誰もが不安を抱えるものです。産院や自治体が開催する両親学級などで、一緒に育児を学ぶ時間を作ると、自然と育児に関する会話も増えるものです。
子どもが生まれる前から夫婦で短時間でも家庭のことを話し合う習慣をつけておく必要があります。夫の取るだけ育休を防ぐためには、育休中の育児や家事の分担は希望や価値観などを伝え合って決めておくべきです。男性には、妻の心身の不調が出やすい産後すぐに少なくとも1か月間、育休と取ることが望ましいとされています。育児や家事を担う中で、親としての自覚も出てきます。
(2022年5月29日 読売新聞)
(吉村 やすのり)