女性に多い病気は甲状腺の病気や膠原病などいろいろありますが、片頭痛は、男性の3.6倍も女性に多くみられる病気です。若い女性の場合、女性ホルモンの分泌量が急激に減る月経前に頭痛を訴える人が多く、片頭痛の発症はホルモンの変動と大きく関わっています。また、女性の認知症の発症率は男性の2倍、骨粗しょう症は3倍多くなっています。日々の生活習慣が健康に及ぼす影響についても、性差があることです。がんは男性に多いのですが、喫煙、飲酒による影響は、女性のほうが受けやすいことが分かっています。 心筋梗塞の発症リスクについても、女性は男性以上に喫煙と糖尿病の影響を受けやすく、逆に高コレステロール血症の影響は少ないという報告があります。喫煙者のリスクは、非喫煙者に比べて男性が4倍なのに対し、女性は8.2倍です。糖尿病の人のリスクは、そうでない人に比べ男性が2.9倍、女性が6.1倍になります。糖尿病や高血圧、腎臓疾患など、妊娠をきっかけに発症したり、悪化したりする病気もあります。
(毎日新聞 Anetis)
(吉村 やすのり)
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