東日本大震災よりまもなく4年が経過しようとしています。大震災など大規模災害が発生した際の医療拠点となる災害拠点病院と救命救急センタ-の耐震化は着実に進んでいます。厚生労働省が全国の災害拠点病院と救命救急センタ-を持つ病院について建物の耐震化率を調べたところ、2013年には、78.8%の病院で耐震化が実施されています。震度7に耐えられる構造にしたり、貯水槽を確保したり、電力確保のための重油タンクなどが設置されています。
ハード面だけでなく、電子カルテを保存したりスマ-トフォンを使った患者の情報システムを構築したりとソフト面の対策も強化されています。診療情報を電子カルテの形で記録している病院では、被災時に電子情報が失われている恐れがあります。そのため、多数の病院と情報を共有し、電子カルテが使えなくなった際、他の参加病院や避難所かた情報を引き出すようなシステムを開発しています。
(2015年3月5日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)