日本経済新聞の調査によれば、過去10年間の病院で生まれた子どもの誕生日で最も多いのはクリスマスです。一方で12月31日~1月3日は出産件数が1年を通じて最も少なくなっています。病院のスタッフが少なくなる年末年始の前に、陣痛促進剤や帝王切開で計画出産する妊婦が多いためと思われます。病院では、長期の連休前後に出産数が急増します。年明けでは1月5日が年間6位です。9月の敬老の日や秋分の日が土日と絡み連休前後になりやすい9月18日が年間4位、9月25日が年間2位でした。ゴールデンウィークでは連休の谷間で平日になりやすい5月1日が年間7位、5月2日が年間5位でした。
病院と診療所では平日は休日よりそれぞれ1.6倍、1.3倍多く子どもが生まれています。助産所では平日と休日にほとんど差はなく、病院や診療所で計画出産が多くなっていることが考えられます。出生時間でみると、病院と診療所は午後1~2時台が最も多かったのに対し、助産所では午前5時~6時台が多くなっています。陣痛促進剤を使う施設は、通常午前から投与してスタッフの多い日中帯での出産を試みています。助産所では自然な出産に委ねる施設が多いことが背景にあるとみられます。
(2017年12月23日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)