療養病床入院の削減

 厚生労働省は、団魂世代が全員75歳以上になる2025年に向け、在宅重視の医療体制づくりを進めています。寝たきりの高齢者らが長期に療養している療養病床に入院患者を減らす方針を固めてます。入院患者の割合が多い県を全国標準レベルに減らすなど、地域ごとに具体的な削減目標を設定しています。こうした医療政策は大切であり、同時に充実した在宅ケアの整備も必要となります。
 厚労省のまとめでは、人口10万人当たりの療養病床の入院患者が最も多いのは、高知県の614人で、山口、熊本、鹿児島県と続き、西日本で多い傾向があります。最も少ないのは長野県の122人で、高知県はその約5倍にあたります。入院患者の多い県は、療養病床の数自体が多い傾向にあります。病院が経営上の理由から、既存のベットを入院患者で埋めようとしているとの指摘もあります。多い県は1人当たりの医療費も高額化する傾向があり、厚労省は是正に乗り出すことを決めています。

(2015年3月23日 讀賣新聞)
(吉村 やすのり)

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