発熱患者の診療・検査の流れ

現在、発熱の症状が出た場合、患者はまず地域の保健所などが設置する帰国者・接触者相談センターに連絡し、同センターが検査できる医療機関につなげるかどうかを判断しています。インフルエンザの検査をする人は、多いシーズンで最大3,000万人に上ります。新型コロナとの区別がつきにくく、現状のままでは相談センターを担う保健所に相談が殺到する恐れがあります。
厚生労働省は、今冬に想定される新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行に備え、発熱患者の診療体制を強化します。保健所などを介して医療機関へつなげる現在の仕組みから、直接かかりつけ医など地域の医療機関へ連絡できるよう変更します。厚生労働省は、自治体に対し10月末までに発熱患者が、かかりつけ医などの医療機関に直接電話相談できるような体制整備を求めています。相談した医療機関が対応できれば、受診した上で必要と判断されたら検査を受けられます。

(2020年9月5日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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