白血病薬によるALSの治療

京都大学の研究チームにより、白血病の治療薬がALSの治療に有効であるとの研究成果が得られ、治験を始めることになりました。iPS細胞を使った創薬研究の成果で、既存薬を使うため迅速な治療が期待できます。薬は慢性骨髄性白血病の治療薬であるボスチニブで、1日1回、12週間にわたって経口投与です。
ALSは、体を動かすための神経が壊れていく病気で、呼吸や手足などの筋肉が次第に動かなくなりますが、国内に約9,200人の患者がいるとされています。進行を遅らせる薬はありますが、根本的な治療法はありません。計画では、発症から2年以内で、自力で生活できる20歳以上80歳未満の患者が対象となります。ALSを巡っては、慶應義塾大学の岡野栄之教授らがiPS細胞を活用する手法で、パーキンソン病治療薬が効くことを突き止めています。

(2019年3月27日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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