睡眠時間が5時間を切ると、心血管や代謝障害、心の健康などにリスクがあると報告されています。睡眠呼吸障害で頻度が高い、いびきを伴う睡眠時無呼吸症候群では、心臓の病気との関連が指摘されています。高血圧の人の3割、薬が効きにくい高血圧の人では、7~8割がこの病気を合併しているとされます。心臓の病気と同時に、治療しなければなりません。さらに2型糖尿病の人の3人に1人は、中等症以上の睡眠時無呼吸であるなど、生活習慣病を合併されています。
睡眠時無呼吸は圧力をかけて気道を広げるCPAPという機械で治療できます。現在治療中の人は約50万人で、年3万~4万人ずつ増えています。60歳以下が半分以上を占めています。CPAPをしながら、体重や血圧も自宅でコントロールして、生活習慣病を治すことができます。
(2019年3月2日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)