社会保障費の増加

 2017年度一般会計当初予算の社会保障費は、過去最高の32.4兆円で、歳出総額である97.4兆円の3分の1を占めています。社会保障費の内訳は、医療11.7兆円、年金11.6兆円、介護3.0兆円です。高齢化が進んでいることなどから、予算額は年々増え続け、20年間で2倍超まで膨脹しています。
 2016年度から社会保障費の伸びを年間5,000億円に抑え込むことにし、これまでに高額薬の薬価引き下げや、一定所得のある70歳以上の医療費自己負担の上限引き上げなどを実施してきました。社会保障費の財源は、主に国民や事業者が支払う社会保険料と、国や地方自治体からの公費などで賄っています。国が負担する分は、税収だけでは賄いきれないため、巨額の国債を発行しています。現在の社会保障制度で受け取るお金やサービスを将来も維持しようとすれば、その財源として消費増税や社会保険料の引き上げなどは避けて通れません。

(2017年10月5日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。