私立大学の経営は厳しさを増しています。入学が定員割れした四年制私立大学の割合は、2016年度に44.5%と20年間で10倍超に増えています。授業料は私立大学にとって貴重な収入源で、学生のモチベーションを保ち、中退・休学者を減らすことが重要になってきています。文部科学省の調査によれば、2012年度に大学や短期大学などを中退した学生数は約8万人です。年間の退学率は、2.65%と上昇しています。
退学理由は経済面と並んで学業不振が多くなっています。安易な中退は、就業の機会を狭めることになります。大学・短大の中退者が正社員として採用される割合は、7.5%であり、高校卒業後に就職した場合の45.1%を大きく下回っています。
(2016年11月2日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)