第25回セントルカセミナーが大分市で開催されました。今回のテーマは、着床前スクリーニングであるPGT-A(Preimplantation Genetic Test for Aneuploidies)です。これまでわが国においては、日本産科婦人科学会の見解に従い、PGDが許可されてきました。そのため、染色体異常などの着床前スクリーニング検査は実施されてきませんでした。現在、日本産科婦人科学会においては、PGT-Aの特別臨床研究が実施されています。
これまでわが国の着床前診断の臨床研究に20年以上携わってきた立場より、わが国の出生前診断、着床前診断の歴史、現状、ならびに今後のあり方について私見を述べさせていただきました。本セミナーには、全国から多数の関係者が参加され、PGT-Aの今後について活発な討論がなされました。
主催されましたセント・ルカ産婦人科の宇津宮隆史院長には、心から謝意を申し上げます。
(吉村 やすのり)