日本とスウェーデンの研究者による共同調査によれば、非管理職の女性に比べ、管理職の女性の方がセクハラの被害を受けることが多いことが分かりました。セクハラなどは、一般的に上司ら立場の強い人が弱い人に行うケースが多いとされていますが、女性は地位が上がるにつれ、部下からも嫌がらせを受けるようになっています。
日本と米国の女性を対象にした調査では、いずれの回答も、非管理職よりも管理職の女性の方が、被害を受けたとする割合が高くなっています。日本の管理職の女性が68%で最多で、米国の管理職女性が57%で続き、日本の非管理職女性は52%でした。スウェーデンでも同様の結果が得られています。文化や雇用環境が異なる3カ国で、同じ傾向がみられています。海外では、セクハラが蔓延する会社は、就業先から避けられるという調査結果もあり、優秀な人材を確保するには本気でセクハラ根絶に取り組む必要があります。
(2020年2月18日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)