緊急避妊とは

緊急避妊とは、避妊せずに行われた性交、あるいは避妊したものの避妊手段が適切かつ十分でなかった性交(UPSI:Unprotected Sexual Intercourse)の後に緊急避難的に用いる避妊法です。避妊しなかった場合やコンドームの破損・脱落、腟外射精、OCの飲み忘れ、レイプや性的暴行などが含まれます。
緊急避妊には、UPSI後72時間以内に緊急避妊薬(ECP:Emergency Contraceptive Pills)を内服する方法とUPSI後120時間以内に銅付加IUDを子宮内に挿入するという方法があります。ECPの作用機序は基本的にまだ解明されていませんが、排卵を抑制したり遅らせたりするとの機序が有力であります。服用禁忌はほとんどなく、本剤の成分に過敏症の既往歴がある女性、重篤な肝障害のある患者、妊婦などです。妊娠回避の確認、異常妊娠の否定、確実な避妊法の指導のため、ECP内服の3週間後に産婦人科を受診することとなっています。

(令和2年6月1日 日本産婦人科医会報)
(吉村 やすのり)

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