厚生労働省は、性暴力被害にあったときなどに使う緊急避妊薬を、医師と対面せずにオンライン診療で入手できるようにします。オンライン診療では、始める前に一度対面で受診するのが原則でしたが、避妊薬の処方は例外にします。月内にもオンライン診療の指針を改定します。避妊薬は性交から72時間以内に飲む必要があります。しかし、性暴力を受けた直後のショックなどから来院をためらう人もいます。また週末など休診である病院も多く、来院が困難なこともあります。
緊急避妊薬に関しては、対面診療をせずに処方できるようにすべきだとの強い要望がありました。インターネットで避妊薬が転売される問題が起きていることから、処方は1回分とし、本人が服用したか確認することが大切になります。医師は3週間後に来院を求め、妊娠を防げたか検査することも必要になります。こうしたことを義務づければ、緊急避妊薬については、いずれOTC化も考えなければならないことからも、オンライン治療で入手できるようになることは良いことです。
(吉村 やすのり)