市区町村が実施している胃がんの検診が変わります。今は、バリウムを飲んでから撮影するX線検査をしていますが、内視鏡を口や鼻から入れて調べる内視鏡検査も採り入れてよいことになりました。内視鏡検査を受けた人は、受けない人と比べて胃がんの死亡率が減少することが明らかになっています。 一方、対象年齢は40歳以上から50歳以上に引き上げられます。25年前と比べて40代で胃がんになる人や死亡する人が減っていることにより、受ける間隔も年1回から2年に1回になっています。
内視鏡検査は義務ではないので、専門の医師が不足している地域では、導入が遅れたり、導入しなかったりするところもでてきます。全国的にみると都会を除いて、内視鏡検査をする医師が不足しているため、健診することができない自治体も出て来ることが予想されます。また内視鏡検査では、胃の透視と異なり検診施設も必要となります。
(2015年8月31日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)