順天堂大学らの研究チームは、若くして閉経する早発閉経の治療に、腎臓病や心不全の治療薬であるフィネレノンが有効であることをマウスを用いて示しています。早発閉経は様々な原因で、卵子が入った卵胞の発育が止まる病気ですが、フィネレノンが卵胞を活性化させる効果があることを見つけました。
(Science 5 February 2026)
早発閉経は40歳未満で閉経する病気で、3.5%の割合で発症するとされています。第三者から提供を受けた卵子で体外受精をする方法や卵巣内に残った卵胞を活性化させる腹腔鏡手術などがありますが、自らの遺伝子でなかったり、十分な治療成績が得られていないといった問題が残ります。
既存薬を別の病気に転用するドラッグリポジショニングの手法で、FDAに承認されている薬剤約1,300製品から薬剤を検索しました。マウスの卵巣細胞を使って卵子のもとが活発に働く効果が見込まれる候補を絞り込み、最終的に飲み薬タイプで安全性が高いフィネレノンを確認しました。卵巣機能が低下した高齢マウスにフィネレノンを経口投与すると、卵子のもとが成長したことを確認し、交配後に出産を確認しています。
卵巣機能が低下した早発閉経の患者に投与する臨床試験も実施し、受精卵も得られています。

(順天堂大学HPより)
(吉村 やすのり)






