自らの精子を用いた体外受精

オランダの男性医師が、患者に無断で自らの精子を体外受精に使い、少なくとも49人の子どもが誕生していたことが報道されました。わが国においては、ドナーの精子を用いた人工授精(AID)は、日本産科婦人科学会の見解に従い実施されていますが、体外受精は認められていません。しかもAIDにおいては、同一ドナーによる出生児が10人までとされており、ドナーは匿名とされています。
以前より自らの精子を用いて、AIDや体外受精を実施した報道は、諸外国で多くみられています。こうした事態を避けるためにも、第三者を介する生殖補助医療に関する法律が、一日も早く制定されるべきです。

(2019年4月16日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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