自信ない症候群の克服

しっかりとした実績や実力があるにもかかわらず、なかなか自信が持てない。自分のキャリアを信ずることができず、ネガティブな状態に陥ってしまうような心理状態を「自信ない症候群」と言います。海外ではインポスター症候群として知られています。既に管理職として活躍する女性は、もともと自己評価が高かったわけではありません。女性活躍を推進するNPO法人J-Winの調査によれば、管理職になる前に、管理職に抵抗感があったとした人は53%にも達します。家事・育児との両立の不安、管理職になるスキルがない、自信がないなどが理由です。
人口減少に伴う労働力人口の減少に加え、企業が国際競争力を高めるためには、多様な視点の一つとして女性の力が欠かせません。しかし、厚生労働省の雇用均等基本調査の2018年度の女性管理職比率(課長相当職以上)は11.8%と、2020年に指導的地位に占める女性の割合を30%とした政府目標にはほど遠いものがあります。働きやすい制度を整えた企業には、女性の自信のなさを払拭し、挑戦意欲を引き出すフォローが課題となっています。

(2020年4月6日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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