自己資本利益率(ROE)の改善

ROEとは、企業の収益性を示す指標でReturn On Equityの頭文字を取った略語で、自己資本利益率と訳されます。企業が株主から預かった資本を、いかに効率よく使って利益を上げているかを示し、高いほど資本効率が良いことを表します。純利益を自己資本で割り、100をかけて算出します。
ROEは、本業の利益率を高めたり、保有資産の回転率を高めたりすることで引き上げられます。自己資本を減らし、負債を増やすことでもROEが上昇するため、米国などでは借り入れの活用により、自社株買いを積極化してROEを高める動きが目立っています。
2014年の企業統治指針などでROE改善を促したことも加わり、企業は資本効率を重視するようになっています。日本のROEは8%が目標ですが、現在は5%前後です。欧州の7%台、米国の13%台を下回っています。

(2021年2月16日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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