日本臨床救急医学会などの自殺未遂や自傷行為によって救急搬送された約2千人のデータによれば、20代女性が最多で、男女ともに過剰服薬が多い傾向でした。厚生労働省の自殺対策白書によれば、自殺した人の約2割は過去に自殺を試みた経験があるなど、未遂歴は重要なリスク要因とされています。
日本臨床救急医学会は、厚労相指定法人のいのち支える自殺対策推進センターと協力し、自殺未遂や自傷行為によって救命救急センターに搬送された患者を症例登録するシステムをつくり、2022年から運用を開始しています。
男性が733人で36%、女性が1,254人で63%です。年齢別では、20代が570人で28%、30代が334人で16%と多くなっています。10~20代では女性が男性の2倍以上です。手段では、オーバードーズが最も多く、男性では297人で40%、女性では858人で68%でした。7割超が救急から精神科へ紹介されるなど専門的なケアにつながっています。
(2024年11月1日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)