若年女性比率の上昇

地域における若年女性比率の上昇は、地域創生、地域の継続的発展に不可欠な要因です。国勢調査によれば、2010~15年、2015~2020年と2期以上連続して若年女性割合が上昇したのは、東京都、大阪府、埼玉県、神奈川県の4都道府県のみです。東京は1975~1980年から9期連続、大阪は7期連続、埼玉・神奈川は3期連続で、若年女性が育った地域を離れ、大都市圏へ集まる構図が鮮明となっています。
女性の継続的な流出に悩む43道府県のうち143市町村で、15~29歳の若年女性比率が改善しています。職場づくりや子育て環境の充実に取り組んだ結果、流出に一定の歯止めをかけ、移住者獲得にもつなげています。このうち最も高いのは、人口855人の長野県根羽村です。若者が住みたいと思う環境を整えていくことが重要です。若い女性比率が増えれば、男女問わず幅広い世代を呼び込むことにつながります。
関東圏の市区町村別では、東京23区や周辺部に若年女性が集まる傾向が強くなっています。8都県の343市区町村について若年女性の比率と人口を2015年と2020年で比較すると、60自治体で比率上昇と人口増が同時に起きています。

 

(2022年8月27日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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