文部科学省は、公立の小中高学校での英語教育の状況について調査した結果を発表しています。今回は初めて都道府県別のデータを公表しています。中学卒業時の目標とされる英検3級以上の英語力を持つ中学3年生は、全体の37%でした。英検3級以上を取得している中学3年生の割合は、秋田県が4割で全国トップでした。国は、中学卒業時に英検3級程度以上が50%、高校卒業時に英検準2級~2級程度以上が50%を、2017年度までに達成しようとしています。
また、公立中学や高校の英語教員の英語力が十分とは言えないことも明らかになりました。英検準1級以上に相当する資格を取得しているのは、中学校で30.2%、高校で57.3%にとどまっています。政府は、2017年度までに中学教員で50%、高校で75%にする目標を掲げており、各都道府県で教育員会レベルアップに力を入れています。生徒の英語力を上げるためには、まず教員に指導や評価の力をつけさせることが大切です。
(2016年4月5日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)