行政のデジタル化の遅れ

世界デジタル政府ランキングによれば、2023年度は日本が66カ国・地域中11位でした。健闘しているように見えますが、2005年の調査開始以来初めてトップ10から転落しました。国民視点のデジタル化などに十分な進捗が見られなかったとされています。
海外の潮流は、圧倒的に100%オンライン化です。しかし最初からできるものではなく、どの国もそこに至るまでのプロセスがあります。1位のデンマークでも、デジタルが苦手な人向けに紙の申請が残っています。日本人は、新しいオンラインサービスの受け入れに慎重な傾向があるとされています。信頼性の高いシステムが前提であり、使う人が便利だと実感できることが大切です。マイナンバーカードの交付割合は人口の8割に迫っていますが、手続きの利便性は高まっているとは言えません。

(2024年2月1日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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