突然死の多くは心臓のトラブルが原因とされますが、発症から短時間で死亡した場合、心筋細胞の変化が形として現れず、解剖でも明確な異常が確認できないことがあります。このため死因の特定が難しいことが課題でした。和歌山県立医科大の研究チームは、原因特定が難しい突然死の診断精度を高める新たな手法を開発しています。解剖では把握しにくい心臓の変化を細胞や血液から分析しています。
司法解剖した67人を対象に、心臓組織のDNAの損傷を示す指標である8―OHdGを調べるとともに、心臓への負荷を示す血中物質のNT―proBNPを解析しています。その結果、心臓が原因とみられる突然死では、心筋細胞の核内に8―OHdGの蓄積が多く認められ、NT―proBNPも高値を示す傾向が確認されました。
従来の解剖所見だけでは判断が難しかったケースでも、2つの指標を組み合わせることにより、心臓由来の死因をより的確に推定できる可能性が示されました。
(和歌山県立医科大学HP 2026年3月25日プレスリリース)
(吉村 やすのり)






