診療報酬ってどんなもの

医療機関に入るお金を診療報酬といいます。患者さんが病院や診療所で受ける診察や検査などの医療行為の値段は、公定価格で細かく決まっています。単価は1点10円です。これを積み上げた合計額が医療費になります。
患者が窓口で払うのはその一部で、残りは医療機関の求めに応じて審査機関を経由して公的医療保険から支払われます。保険とは、会社員ならば加入する健康保険組合や全国健康保険協会、自営業者なら各自治体が運営する国民健康保険を指します。財源は、保険料と税金がもとになっています。医療機関が全体で1,000点の診察行為を行った場合、全体は1万円です。医療機関は診療報酬として7,000円を医療保険から受け取り、現役世代の患者に3,000円を窓口で負担してもらいます。
国は2年に1度、医療機関の経営状態を調べ、年末に全体の改定率を決め、その後個別の単価を決定します。1%の変動は、医療費で4,600億円の増減につながり、税金を除いた保険料と患者負担は2,900億円となります。

(2019年11月19日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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