資産寿命の延長

金融庁は、人生100年時代に向け、老後に必要な蓄え資産寿命の延ばし方の指針をまとめました。現役期・退職前後・老後の高齢期に分け、資産形成や運用などの自助に取り組む必要性を国民に訴えています。今の60歳の4人に1人は、95歳まで生きる見込みです。年金や退職金だけだと寿命より先に蓄えが尽きてしまいます。
世帯主が85歳になった時点で、金融資産がマイナスに陥る枯渇世帯は、2014年時点の年金給付水準でも約4割に及びます。給付水準が今後落ちれば、5割近くに高まる恐れがあります。30~59歳に、自由に使える可処分所得の1割を資産形成に充てれば、枯渇世帯は約3割に減るとされています。年金生活の高齢夫婦(夫65歳以上、妻60歳以上)の場合、年金などの収入約21万円、支出約26.3万円で、月約5万円足りません。それを貯蓄で補う計算になり、20~30年間生きるには約1,300万~2千万円必要となります。

(2019年6月4日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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