赤字国債の増加

政府は、医療や年金、教育、国防などの事業にお金を使っていますが、国民が納める税金だけではまかないきれません。そのため、国債という借金の証文を発行して、銀行などからお金を借りて帳尻を合わせています。来年3月末の国債の残高が、1,004兆円になる見通しです。政府が、新型コロンナへの対策で使ええる病院のベッドを増やしたり、子育て世帯に給付金を配ったりする新たな経済対策により、22兆円分の国債を追加で発行することになりました。
国の財政の赤字を補う赤字国債は、1965年度に初めて発行されました。その時は1,972億円でした。しかし、1990年代前半からは、国債の発行額は毎年度、10兆~50兆になってしまいました。バブル経済が崩壊して世の中が不景気になり、政府は道路や橋をつくる公共事業を増やすといった経済対策を繰り返してきました。さらに2020年度には、コロナ対策で過去最大の108兆円の国債を発行したため、また借金の額が増えてしまいました。
国債残高は、30年前の約6倍の水準です。日本の財政状況は先進国の中で最悪の水準です。

(2021年12月18日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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