警察庁の調査によれば、車の交通事故で亡くなったり重傷を負ったりした6歳未満の子どもの4割は、大人の使うシートベルトを締めるか、抱っこされていたことがわかりました。抱っこなどについては、命を守るための対策に見えても、実は効果が薄く、チャイルドシートの適正な使用の徹底が必要です。
2012~2016年に車の交通事故で亡くなった6歳未満の子どもは56人であり、約7割の40人はチャイルドシートを使っていませんでした。シートベルトを締めずに座っていたのが29%でした。23%が抱っこされ、18%は大人が使うシートベルトを締めていました。道路交通法は、6歳未満の子どものチャイルドシート使用を義務付けています。不使用に罰金や反則金はありませんが、減点されます。2000年の義務化以降、使用率はほぼ6割前後で伸び悩んでいます。
(2017年9月14日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)