転勤や単身赴任を見直す企業が目立つようになってきています。就職情報大手の学情の調査によれば、転勤のない企業への就職を希望すると答えた学生は、70%を占めています。コロナ禍で転勤について考え方に変化があったか尋ねると、64%が転勤のない企業に就職したくなったと回答しています。コロナ禍で家族を大切にしたい気持ちが強くなったなどが理由です。
コロナ禍でテレワークが浸透し、時間や場所に縛られない働き方が広がっていることなどが背景にあります。就職や転職の際には、転勤の有無やテレワークの実施率も企業を選ぶポイントになります。労働人口が減少する中で、企業が多様な人材を確保するためには、柔軟な働き方を受け入れることが求められています。転勤や単身赴任の見直しを含め、働く場所に限定されない働き方は今後も広がっていくと思われます。
(2021年3月23日 読売新聞)
(吉村 やすのり)