厚生労働省の研究班の調査によれば、過労によってうつ病などの精神疾患を発症し、労災認定を受けた男女はともに30代が3割超を占め、年代別でも最も多いことが明らかになりました。20代も含めると男性は約5割、女性は約6割を若年層が占めています。厚生労働省は今年度から若者に特化したメンタルヘルス事業を始めており、心の病を未然に防ぐためのケアが必要です。
うつ病などの精神疾患の発症時の年齢をみると、男性は30代が436人(31.8%)で最も多く、40代が392人(28.6%)、20代が262人(19.1%)と続いています。女性も最も多かったのは30代の195人(31.2%)でした。自殺による死亡は男性352人、女性16人と男性が大半を占めています。男性の場合、40代が101人(28.7%)で最も多く、女性は20代が9人(56.3%)で半分以上を占めていました。過労でうつ病などを発症し、自殺するケースは後を絶ちません。
(2016年10月26日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)