1型糖尿病は、インスリンを分泌する膵臓の細胞が自身の免疫機能によって破壊されることで発症します。治療法は主にインスリン注射と膵臓または膵島移植です。病状が進行するまでの期間により、緩徐進行、急性発症、劇症の大きく3タイプに分かれますが、進行について詳しいことは不明でした。
近畿大学の研究チームは、1型糖尿病発症に関係し、白血球などが異物を認識する機能に関わるHLA遺伝子を調査しました。複数ある遺伝子型を調べたところ、急性の患者では、組み合わせが違うとインスリンの減少速度が異なることを発見しました。遺伝子型によって病気の進行度合いが異なるとしています。

(2025年7月17日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)