厚生労働省は、2015年の都道府県別の平均寿命を発表しました。5年に一度、国勢調査をもとにつくられるものです。男性は前回調査(2010年)で2位だった滋賀が81.78歳で初の首位となりました。女性は87.675歳の長野が2回連続でトップです。平均寿命が最も低かったのは、前回と同様に男女とも青森で、男性は78.67歳、女性は85.93歳でした。全国平均は男性が前回調査より1.18歳延びて80.77歳、女性は0.66歳延び87.01歳でした。
前回の10年と比べて最も平均寿命が延びたのは、男性が長崎で1.50歳増、女性が鳥取で1.19歳増でした。男性の長崎は自殺や肺炎の死亡率が大きく低下し、女性の鳥取はがんによる死亡率が大きく改善し、平均寿命の延びに寄与しました。全国の死因別の死亡確率のトップは男女ともがんで男性は29.38%、女性は20.35%でした。上位の都道府県は、糖尿病での死亡割合が低かったり喫煙者が少なかったりといった特徴があり、下位では食塩摂取量の多さや歩行数の少なさなどが見受けられます。
(2017年12月14日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)