青森県は都道府県別で平均寿命が男女ともに最も短い県です。2000年以降ワースト1位で、男性に限ると1975年から続いています。体格指数(BMI)は、男女ともに全国平均を上回り肥満気味で、1日の平均歩数も全国平均以下です。一方、塩分の摂取量は日本人の食事摂取基準で示す目標量の男性8g、女性7gを上回り、男性11.3g、女性9.7gです。喫煙率も男女とも全国2位です。がんの年齢調整死亡率、糖尿病死亡率もともに全国ワースト1位です。
全国の平均寿命は男性が80.77歳、女性が87.01歳ですが、青森県で全国平均を上回った市町村は1つもありません。こうした中、青森県は脱短命県対策に乗り出しています。県内のラーメン店でスープに含まれる塩分量を調査し、スープを飲み干す完汁をしないように呼び掛けています。また、青森県もだしを利かせて減塩する液体つゆなどの開発を進めています。市区町村では糖尿病対策にも力を入れています。食事、冬期の運動も含めた県民のヘルスリテラシーの向上が重要です。
(2018年4月24日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)