非正規労働者

 非正規労働者とは、期限を限った雇用契約を結ぶ労働者の総称です。派遣社員や契約社員、パート、アルバイトなどが含まれます。企業は、雇用調整が比較的容易なことから積極的に増やしてきました。非正規労働者の割合は1984年は15.3%でしたが、2015年は37.5%に達しています。1時間当たり所定内給与の平均は正規労働者の1,958円に対し、非正規労働者は1,258円と低調です。非正規労働者は賞与などがない企業も多く、所得全体ではさらに格差が広がっています。
 低賃金で将来の生活への不安が解消されず、結婚が難しいといった問題点も指摘されています。30代前半の男性労働者の結婚している割合は正規雇用では約6割ですが、非正規では約2割にとどまっています。女性に比べて男性は、特に非正規雇用だと結婚できない状況にあります。政府は同一労働同一賃金を掲げており、非正規の格差是正に向けた法整備を進めています。

 

(2016年6月21日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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