風疹と妊娠
抗体検査により、免疫が不十分だと判明した場合は、風疹ワクチンの接種をしなければなりません。ワクチン接種をした女性は2カ月間は避妊が必要です。またワクチン接種後妊娠が判明したとしても、現在までのデータでは、問題があった報告例はないので、妊娠を諦める必要はありません。なお、過去に風疹に感染した方や予防接種を受けた方が再度予防接種を受けても、特別な副反応が起こるなどの問題はありません。時間のない場合は、ワクチン接種前の抗体検査は必ずしも必要なく、ワクチン接種してかまいません。また風疹ワクチンの接種により、周囲の人に感染することはありません。
特に妊娠12週未満の妊娠初期の人は人ごみを避けましょう。産婦人科で妊娠初期に行われる風疹の抗体検査で、抗体価が低いと判明した妊婦さんは特に注意が必要です。同居する家族の方が風疹に対する免疫が不十分な場合は、すぐにワクチン接種をしてもらいましょう。また抗体価が低い妊婦さんは、出産後ワクチン接種をしましょう。次の妊娠を考えている方は、特に産後すぐの接種をおすすめします。授乳中でも接種は受けられます。
(公益財団法人日母おぎゃー献金基金)
(吉村 やすのり)