飲酒習慣率の変化

近年、アルコール離れが進んでいます。国税庁の調査によれば、酒類の消費量は、1996年度の約966万kℓから2017年度の約837万kℓまで低下しています。厚生労働省の調査では、ほとんど飲まない・飲めない人の割合は、2007年と2017年を比べると、20代男性が約4割から約5割、30代男性が約3割から4割へ増えています。週3日以上飲酒する飲酒習慣のある人は、20代男性で1997年に31%いましたが、2017年には16%まで下がっています。
米国でも、1980年以降に生まれたミレニアル世代を中心に、酒を飲まない生き方に注目が集まっています。ミレニアル世代は効率を重視する傾向が強く、酒による快楽と、費やされる時間やお金の大きさ、自己を制御できなくなるデメリットなどを比較し、コストパフォーマンスが低い娯楽と判断しています。激減した喫煙者のように、飲酒をする人は、これから先は少数派になっていくかもしれません。

 

(2020年2月11日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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