厚生労働省の調査によれば、全国の児童養護施設で暮らす2万7,026人のうち、親などから虐待を受けた経験がある子どもが65.6%の1万7,716人に上っています。2015年の前回調査から6.1ポイント上昇しています。児童相談所の虐待対応件数が増加し続ける中、施設で暮らす子どもたちに対するケアが必要となります。
受けた虐待を種類別で見ると、ネグレクト(育児放棄)が最多で63.0%です。次いで身体的虐待41.1%、心理的虐待26.8%、性的虐待4.5%でした。知的障害や発達障害、心的外傷後ストレス障害(PTSD)などがある子どもは36.7%を占めています。
(2020年2月1日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)