高校における第二外国語の履修

全国の高校のうち、授業で英語以外の外国語を教えている学校は1割強に上っています。グローバル化が進み、東京五輪・パラリンピックが1年後に迫る中、多言語教育は変わりつつあります。文部科学省の調査によれば、全国の高校の授業で教えられている英語以外の外国語は、18言語にも及びます。2016年5月1日時点で、国公私立の13.6%にあたる677校で実施し、履修した生徒は1.3%の延べ4万4,539人です。言語別では、中国語が1万7,210人、韓国・朝鮮語が1万1,137人、フランス語が7,912人、ドイツ語が3,542人などの順になっています。
多言語教育では、明治初期から欧米との関係強化のため、英語、フランス語、ドイツ語の教育が重視されてきました。交易などでロシアと歴史的なつながりがある北海道や北陸では、ロシア語を教える高校が目立つなど、地域性も強くなっています。英語に加え、もう1言語を学ぶことができれば、日本も含め、3つの国の視座から文化や価値観の違いを見つめるきっかけになります。豊かな感性を持つ人格形成を促すことにもなります。

(2019年7月26日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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