高齢者の情報格差

内閣府の全国調査によれば、スマホを利用しない人は18~59歳の1~9%に対し、60歳代は26%、70歳以上は58%と突出しています。70歳以上が使わない理由として多かったのは、自分の生活に必要ないが52%、どう使えばいいか分からないが42%です。
このようなデジタルデバイド(情報格差)を解消するため、インターネットやスマートフォンに不慣れな高齢者を減らす取り組みを、首都圏の自治体が加速させています。スマホの貸し出しや購入費の補助で触れる機会を増やしています。生活や娯楽の情報を得やすくすることで暮らしの充実感を高め、行政のデジタル化の恩恵も受けられるようにしています。
どうすれば使うようになるかの問いに4割強が、端末や通信の料金が下がることと回答しています。そうした背景を踏まえ、端末の購入費用を補助する自治体も出てきています。新型コロナウイルス感染拡大対策として、非接触のキャッシュレス決済を推進しているほか、対話アプリLINEによるワクチン予約も受け付けています。

(2022年3月29日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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