高齢者への虐待は、家族・親族による虐待と合わせた総数は1万6千件にも及びます。そのうち、特別養護老人ホームなどの介施設で発覚した職員による高齢者への虐待は300件でした。施設職員による虐待被害は613人で、認知症の高齢者が474人と77.3%を占めています。虐待への問題意識が高まり、表面化するケースが増えています。
知識不足とストレスが合わさって虐待に至ってしまうケースが多いようです。介護疲れに伴う家族や親族による虐待も増えています。指導的立場にある職員に向けの研修、自治体での相談窓口設置などの対策を地道に続けていく必要があります。介護事業への企業の参加もみられますが、職員が行う介護の質の向上が強く望まれます。
(2016年2月6日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)
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