高齢者5~10歳若返り

 日本老年学会が、65歳以上の高齢者の身体、知的機能や健康状態についての分析結果を発表しています。それによれば、現在の高齢者は1020年前に比べて、510歳は若返っていると評価されています。認知症がなく、健康状態の良い高齢者の集団では、ほんとんどの検査項目で6070歳代の成績が向上し、2010年の70歳代は、10年前の10歳程度若い人たちと同等の成績でした。
7579歳の女性では、脳卒中で治療を受けた割合が3分の1近くになるなど、脳卒中、心筋梗塞、骨粗しょう症などが大きく減少しています。この他にもアルツハイマ-病を除く、ほぼ全ての病気が低下傾向にあり、これに伴い、要介護認定率もほぼ全ての年代で低下しています。このように、6579歳の高齢者の健康状態は、510歳程度改善している可能性があるとされています。社会保障制度の中で支えられる側に位置付けられる高齢者ですが、報告からは若々しい高齢者の姿が浮かび上がります。高齢者の就業率が高い都道府県は、1人当たりの医療費が低い傾向にあります。

(2015年6月13日 讀賣新聞)
(吉村 やすのり)

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