長崎大学医学部の学生に「生殖医療と生命倫理」と題して特別講義を行いました。近年の生殖医療の進歩には目覚ましいものがありますが、わが国においてはその制度の枠組みが不十分なところがあります。生殖補助医療の規制としては、日本産科婦人科学会の見解による自主規制があるのみで、法令に基づく規制や国のガイドラインもありません。講義ではわが国の生殖補助医療の現状と、法的、倫理的な問題点を中心にお話しをさせて頂きました。学生諸君も熱心にお話しを聴いてくれました。こうした機会を通して、学生諸君が少しでも生殖補助医療に興味を持ってくれたら、望外の幸せです。
(吉村 やすのり)