18歳人口の減少

 18歳人口は、1992年の205万人かを境に減少に転じましたが、この10年ほどは120万人程度で横ばいが続いてきました。しかし、今年からは再び減少を始め、2028年には107万人、2038年には91万人になると推計されています。人口減とは逆に、大学数は私立大を中心に増加してきました。1990年は507校でしたが、2017年は780校にもなっています。現在でも学生数が足りず、私大の4割が定員割れを起こしています。
 2017年度に定員割れした私大の9割は、入学定員400人未満の小規模大学で、特に地方が多くなっています。人口減は、今後都市部の大規模大学も直撃することになります。人口減は既に、経営に影響を与えています。私大は、学生数などに応じて、平均で運営費の1割弱が補助金として国から支給され、この金額は年間で約3千億円にも上ります。文部科学省は小規模大学への影響を考慮し、定員を超過する大規模私大に厳しくなっています。入学者が定員の110%を超えると補助金がゼロになるため、各大学は定員管理の厳格化を求められています。

(2018年1月16日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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