患者数の推計は、約86万人です。新たにがんと診断された人数(発症者数)は、男性49万8,720人、女性36万3,732人です。男性は胃、肺、大腸、前立腺、肝臓の順です。2012年に2位だった大腸と3位の肺が入れ替わりました。喫煙率の高い世代が発症時期を迎えたことなどが肺がん増加の一因とみられます。女性は乳房、大腸、胃、肺、子宮の順です。
男女とも宮城や秋田、石川など東北地方や日本海側などで目立ちます。胃がんは、食塩摂取量が多い地域に多い傾向がみられます。肝臓がんの発症率は、西日本に集中しています。肝臓がんは、肝延ウイルスの感染者が多い地域とほぼ一致しています。女性の乳がんは、東京と広島、沖縄が高くなっています。東京に乳がんが多い理由は、発症リスクとなりうる生活スタイルが多いことが一因です。
(2017年9月20日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)