2018年の人口動態の推計

厚生労働省は、2018年の人口動態統計の年間推計を発表しています。国内で生まれた日本人の赤ちゃんの数は92万1千人で、3年連続で100万人を下回っています。死亡数は戦後最多となる136万9千人に上り、出生数が死亡数を下回る自然減は44万8千人と過去最大の減少幅となる見通しです。出生数の減少の背景には、25~39歳の出産適齢期の女性の人口の減少があります。未婚でも子供が欲しいという人は多くなっています。出産や子育て支援など子供を持ちたい人が持てる政策を進める必要があります。
日本を含む主要9カ国の人口1千人当たりの出生率を比較すると、日本は7.4と下から2番目で、スウェーデンは2016年に11.9、英国は2016年に11.9、米国は2017年に11.8、フランスは2016年に11.5などと比べて大きく下回っています。出生数の減少と死亡数の増加が続いた結果、出生数が死亡数を下回る自然減は、2007年から12年連続となっています。減少幅は2010年に10万人、2011年に20万人を超え、2017年には39万4332人と40万人目前に迫っています。2018年には44万8千人に拡大する見込みで、人口減に歯止めがかかっていません。

姻件数も1978年からほぼ年間70万~80万組で推移しましたが、2011年には初めて70万組を下回り、その後も減少が続いています。2018年も前年から約1万7千組減の59万組となると推計されています。

(2018年12月22日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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